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■ SPECIAL 写真・文:広河 隆一
アフガン難民キャンプで思ったこと
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Posted: 12/3/2001

 なぜアメリカを憎むのか

Photo by Hirokawa Ryuichi
ノシェラ市の反米デモ

 タリバンやアフガン民衆は、なぜこれほどアメリカを憎むのか。少なくともソ連支配時代は、「アメリカ人だ」という言葉は別な響きを持っていただろう。

 なぜイスラムはアメリカを憎むのか。

 アメリカはイスラムが忌み嫌うものを体現しているから、憎しみの対象になるのか。

 かつてアメリカは、社会主義の敵であった。イスラム教の敵であったとは思えない。「ダーティ・インペリアリスト! アメリカ!」というのは、かつての社会主義者のスローガンだった。アメリカは帝国主義者として敵視されたのだ。この言葉は、今もときどきウクライナやベラルーシで耳にする。まだ生きている言葉だ。

 今起こっていることはどうだろうか。

 ペシャワール近郊のノシェラの町で行われた集会は、アメリカの空爆を弾劾するためのものだった。「お前たちはアメリカの奴隷か!」と壇上の男が叫ぶ。集会の男たちがこぶしを突き出して「違う!」と答える。

 アメリカは、パレスチナ問題に対して自らの果たしている役割を自覚できていない。アメリカはイスラム教徒にとっては、不正義なのだ。それはエルサレム問題が厳然としてあるからである。

 私が大学を出てイスラエルに渡ったのは 35 年前の 1967 年で、その直後の第 3 次中東戦争でイスラエルは広大な占領地を手に入れた。そのとき会ったユダヤ人の友人たちは、この占領に反対する運動をしていた。そこで叫ばれたスローガンは次のようなものだ。

Photo by Hirokawa Ryuichi
ノシェラ市の反米デモにおもちゃの銃を持って現れた子ども

「占領は抵抗運動を産み、抵抗運動は弾圧を産み、弾圧はテロを産み、テロはカウンターテロを産む。そしてわれわれは殺人者の国民になってしまう。すぐに占領地を手放そう」

 占領を続けるイスラエルを後押ししてきたのはアメリカだ。国連の再三の占領地撤退決議も、アメリカの反対でいつも潰え、アメリカが与える強力な兵器で、パレスチナ人は犠牲を出し続けてきた。さらに、アメリカは世界の指導者であり、不公正な富の象徴であり、それは物質文明のシンボルでもある。

 しかし不幸なことに、アメリカを悪とする人々がこの世界に多くいることを、アメリカは理解できないでいる。

>> (6) 富と貧困

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アフガン難民キャンプで思ったこと
(1) 難民の流入
(2) 「アメリカ人だ」
(3) 難民キャンプで鬱屈するもの (その 1)
(4) 難民キャンプで鬱屈するもの (その 2)
(5) なぜアメリカを憎むのか
(6) 富と貧困

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